「再現度がレベチ」「まるで"秒速"のワンシーン」 映画『秒速5センチメートル』全国の聖地があまりにエモすぎた

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新海監督は、アニメーションの制作時、中種子町のホテル「グリーンホテルさかえ」に滞在し、作品の構想を練ったのだとか。ホテルは当時と変わらず営業していて、新海監督が滞在した「205号室」は、ファンにとっての「聖地」。

部屋から見える風景はアニメ版に登場したことから、同じカットの写真を撮ろうと、この部屋に滞在するファンもいるそうです。

アニメ版では、島のちょうど真ん中の東海岸に位置する「中山海岸」をはじめ、いかにも南の島らしい美しいビーチが作品に花を添えます。

ホテルさかえや
新海監督が実際に滞在した「グリーンホテルさかえ」の「205号室」。作中にも登場する、部屋から見える景色はこんな感じです(筆者撮影)
種子島
『コスモナウト』のヒロイン「花苗」がよくサーフィンをしていた「中山海岸」(筆者撮影)

また、中種子町にあるコンビニ「アイショップ 石堂店」は、「貴樹」と、第2話のヒロインである「花苗」が立ち寄るシーンに印象的に登場します。

さらに、2人の別れのシーンが描かれる「種子島空港」は、現在は廃空港になってしまっていますが、現在でもその姿を見ることができます。

これらの聖地が、実際の風景を元に作中ではきわめて精緻に描かれています。

アイショップ石堂店
九州のコンビニチェーン「アイショップ 石堂店」もファンにはお馴染みの場所となっています(筆者撮影)
旧種子島空港
現在は使われていない「旧種子島空港」(筆者撮影)

世界に、そして宇宙に開かれた場所

そして、種子島を象徴する風景としては、ロケットの打ち上げを抜いては語れないでしょう。

島の南部、南種子町にある「種子島宇宙センター」は、総面積約970万平方メートルにもおよぶ日本最大のロケット発射場で、その海岸線の美しさから、「世界一美しいロケット発射場」とも言われています。

「大型ロケット発射場」「衛星組立棟」「衛星フェアリング組立棟」などの設備があり、打ち上げに関わる一連の作業を行っています。作中でも、美しい海岸線からロケットが打ち上がるシーンが印象的ですが、同じように、島の多くの場所から打ち上げを見学することができ、島外からも多くの観光客が訪れています。

種子島宇宙センター
「種子島宇宙センター」に屋外展示されているロケットの模型。打ち上げの際には島のあちこちでその様子を見ることができます(筆者撮影)
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