
愛知県を中心に長年銀行員として働いてきた織田義憲さん(79)は2022年3月、75歳の時に妻の敏江さん(77)とともに愛知から東京に移住した。
子どもがいる東京に出てきたのは多くの「東京移住者」と共通するところだが、織田家の直接の移住のきっかけは、娘の夫が急死したことだった。
父・義憲さん(79)
元地方銀行勤務。60歳できっぱりと仕事を辞め、キャンプ中心の生活に
母・敏江さん(77)
今も百貨店で月数回パート勤務
長男・大輔さん(52)
会社員。子どもは大学院1年の長男、大学3年の長女の2人
長女・美由紀さん(50)
会社員。夫が病死し、シングルマザーとして子ども3人(長女が短大2年、長男が高1、次女が中1)を育てる
娘の夫がスキルス胃がんに
織田さん夫妻の東京移住後のマンションは、練馬区の車移動に便利な場所にある。
インターホンを押すと、織田夫妻と長女の美由紀さんが出迎えてくれた。美由紀さんの自宅は同じ駅にあり、織田さん夫妻の家から自転車で10分ほどの距離にある。何か用があればすぐに行き来できるいい距離感だ。
美由紀さんは言う。
「私はシングルマザーとして子ども3人を育ててきたので、仕事の時など、困ったときは買い物や花の水やりなどいろいろ助けてくれました。一緒に住んでいるわけではないので、そこまで気を遣わなくて済みますし。
私もまさか両親とまた近くで住むことになるとは思いませんでした。いろいろありましたが、結果的にこうして家族が近くにいることは本当によかったと思います」
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