生命保険8社が金融庁に「代理店とのなれ合い排除」の報告書提出、大半は「反省ナシ」のお粗末な中身

保険代理店との取引のあり方をめぐって、金融庁から保険業法に基づく報告徴求命令を受けていたアフラック生命保険など生命保険8社が報告書を提出した。
各社の報告書で柱となるのが、複数の保険会社の商品を扱う乗り合い代理店とのなれ合いの排除だ。そもそも保険会社には、自社商品を優先的に販売してもらえるように、代理店に相場と乖離した高額な広告代金を支払ったり、社員の採用を強力に支援したりといった過度な便宜供与で競い合うという悪しき慣習があった。
便宜供与が代理店を増長させ顧客軽視に
その象徴が、「マネードクター」の名称で保険代理店事業を展開するFPパートナーとの取引だ。
同社は8月、金融庁から「保険会社からの便宜供与の実績に重点を置いて推奨商品の選定を行っている」「乗り合い代理店ひいては生命保険業界における比較推奨販売に対する信頼性を著しく損なう」などとして、保険業法に基づく業務改善命令を受けている。
そのFPパートナーは10月6日に業務改善計画書を提出。同計画書では「(保険会社)各社が当社に対して便宜供与を競い合う中で、(中略)便宜供与を安易に許容したり求めたりするようになり、結果として便宜供与に依存する組織体質になってしまった」と総括している。
保険会社による「便宜供与競争」が、いかに代理店を増長させ、顧客軽視の保険販売につながっていたかがよくわかる。
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