多くの人は「イラッとした」「やる気が出ない」を一瞬の出来事として捉えがちです。しかし、感情の発生には流れがあります。それは次のような5段階の「線」として現れます。
(2)自動思考(意味づけ)
(3)身体反応
(4)行動
(5)結果
具体例で見てみましょう。朝の登校前、子どもがのんびりしている(トリガー)。頭の中で「また遅刻する、これを正さないと私はダメな親だ」と考える(自動思考)。心拍が上がり、声が強くなる(身体反応)。急かして小言を言う(行動)。結果、子どもは不機嫌になり、かえって支度が遅れる(結果)。
この「線」の流れに気づくことが、感情マネジメントの第一歩です。感情が湧いた瞬間を点として捉えるのではなく、その前後の流れを線として理解することで、介入できるポイントが見えてくるのです。
時間と感情の間にある、不思議な関係性
そこで前述の3つの問いでリストアップをして、線の流れがわかれば次の段階です。それは、「感情の時間割表」を作ることです。
感情には一定のパターンがあり、それはまるで学校の授業のように「時間割」になっています。同じ出来事でも、それが起きる時間によって、私たちが感じる感情は大きく変わります。多くの親御さんには共通する時間パターンがあります。例えば、次のような感じです。
夕方の17時台:疲労からイライラに傾きやすい
21時以降:思考が悲観的になりがち
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