朝ドラ「ばけばけ」主人公モデル小泉セツはどんな人か 将来を決定づける幼少期の出来事

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小泉八雲記念館(写真:スムース / PIXTA)
小泉八雲記念館(写真:スムース / PIXTA)
NHKの連続テレビ小説「ばけばけ」がスタートした。明治時代の作家・小泉八雲(パトリック・ラフカディオ・ハーン)の妻・小泉セツをモデルにした物語である。ギリシャで生まれて、アイルランドで幼少時代を過ごしたラフカディオ・ハーンが日本に渡ったのは、40歳のとき。翌年に小泉セツと結婚し、46歳で日本国籍を取得。小泉八雲として第2の人生を送った。「耳なし芳一」などの『怪談』で知られる小泉八雲と、その妻の小泉セツは、どんな生涯を送ったのか。『大器晩成列伝 遅咲きの人生には共通点があった!』の著者で偉人研究家の真山知幸氏が解説する。
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偉人は幼少期にその片鱗を見せる

以前の筆名で書いたものも合わせると、偉人や名言の本をこれまで60冊以上書いてきたが、歴史人物の個性は幼少期や青年期にすでに現れていることが少なくない。

2021年のNHK大河ドラマ『青天を衝け』で主人公となった渋沢栄一は、その好例だろう。渋沢は日本初の株式組織の銀行として創設した第一国立銀行(みずほ銀行の前身の一つ)をはじめとして500社以上の経営を手がけて、「資本主義の父」と呼ばれている。

そんな渋沢は青年時代にのちにビジネスで成功する才覚を見せていた。14歳頃から父が始めた藍玉製造を手伝った渋沢だったが、一通り仕事を覚えるやいなや、新しい試みを行っている。各製造者による藍玉の品質を調査し、藍玉の製造者たちを招いてランキングを発表したのだ。

ランキングの結果で席順を決めて、ごちそうを振る舞ったところ、各製造者は競い合うようになり、藍玉の品質はおのずと高まっていったという。商いにおいて関係者のモチベーションを向上させることの大切さを、渋沢は10代半ばにして理解していたのである。

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