左派マムダニ勝利で鮮明「中道はもう死んでいる」/2大政党制の終焉、アメリカ政治は4勢力の争いに。強いのはトランプ陣営と左派だ
ニューヨーク市長選挙におけるゾーラン・マムダニの勝利は、群衆を動員する能力が右派ポピュリストの専売特許ではないことを明らかにした。民主社会主義者(左派)にも、同じことができるという意味だ。
だが、本人もよくわかっているように、選挙に勝利したマムダニはこれから経済面でさまざまな妨害工作に直面することになる。
アメリカの政治エスタブリッシュメント、つまり「ディープステート(闇の政府)」を形成する共和党と民主党の守旧派は、マムダニ市政が大失敗となることを望んでいる。そうなることが、どこまでも自らの利益となるからだ。
そしてドナルド・トランプ大統領はニューヨーク市長選挙中、マムダニの勝利を阻むべく、対抗馬として最も支持率の高かった民主党の元ニューヨーク州知事アンドリュー・クオモ(無所属として出馬)に投票するようニューヨーク市民に呼びかけていた。
トランプと民主党主流派は同じ言葉を話す
ニューヨーク市長の座に上り詰めたマムダニに対し、トランプ陣営のポピュリストと本流の民主党は今後、同じ言葉を使うようになるだろう。両者はいずれも「マムダニ市政は失敗」という印象をつくり出すために、あらゆる手段を用いてくるに違いない。トランプの場合は、新たな「非常事態」宣言を使って、州兵派遣を正当化してくる可能性すらある。
したがって左派にとって今は、ただ行動に出るだけでなく、大きな構図に考えをめぐらせるべきタイミングとなる。




















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