米大統領選で注目「ふたつのジェンダーギャップ」 ハリスとトランプのどちらに有利に働くのか

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女性の社会進出が進むとともに、その影響力も増しているという(写真:bilanol/PIXTA)
いよいよ来月に迫ったアメリカ大統領選挙。前回につづき、今回の選挙でも史上まれに見る激戦が予想される中、勝敗を分ける要素として上智大学の前嶋和弘教授が指摘するのが、「アメリカにおけるふたつのジェンダーギャップ」の存在です。
女性の社会進出が進むアメリカでの、ジェンダーによる支持政党の傾向と、トランプ支持層の意外な実像について、前嶋氏に聞きました。
※本稿は、前嶋氏の共著『分断されるアメリカ』から、一部を抜粋・編集してお届けします。

女性は大きな差で「明らかな民主党寄り」である

――カマラ・ハリスについて、先生はどのように見ていらっしゃるのでしょうか? バイデンと政策は違ってくるのでしょうか?

前嶋和弘氏(以下、前嶋氏) 基本的にはバイデンの支持層をそのまま受け継ぐと思います。分断の時代ですので、民主党の支持層と共和党の支持層は分かれていますから、その点は変わらないと思います。

ただし、違いは、アメリカのメディアが大げさに報道していますが、既存の民主党の支持層が戻ってきたということです。人種マイノリティの黒人だったり、ヒスパニックだったり、他に若者、さらに女性たちがハリス支持で戻ってきているということです。

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