茂木健一郎さんの著書『I_K_I_G_A_I』(生きがい)がドイツで爆売れの背景事情 茂木さんが語る"AIの今"

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実は今、私が書いた『I_K_I_G_A_I』(生きがい)という本が特にドイツでベストセラーになっていて、2024年はノンフィクション部門の1位でした。

この「生きがい」というのが現在欧米を中心に国際的なバズワードになっていて、つい最近も先に紹介したレックス・フリードマンがポッドキャストで「IKIGAI」について語っていて、「AIの発達ですべてをAIがやってしまうと人間の生きがいがなくなる」という話を聞いて驚いたくらいです。

今の時代というのは、どんな些細な情報もグローバルにリサーチされる時代です。それこそAIの研究やビジネス界のみならず、ハリウッド映画や音楽業界、ネットメディアなどあらゆるところに、凄腕のリサーチャーたちが有益な情報を発掘しようと目を光らせているのです。

「人生は選択の連続である」――シェイクスピアの言葉

選択力④──脳科学から見た直感力

「人生は選択の連続である」

これは、かの有名なシェイクスピアの言葉です。

日々、自分がどんな選択をするかで自分の人生が決まっていく。今、この瞬間だってそうです。あなたは、「よし、この本を読んでみよう」という選択をして本書を手に取っているわけです。

無限の選択肢のなかから、あなたは一つを選び、そして行動に移した。このように考えると、選択する力、つまりは選択力がどれだけ脳を覚醒する上で重要なのか、考えるきっかけになるのではないでしょうか。

選択力を身につける上で私が皆さんに最後にお伝えしたいこと。それは、「少なくとも100のチャレンジを試してみる」ということです。

実際に、100のチャレンジをしたとしましょう。

そのときに、最後に残るものというのは一つか、二つ程度です。その最後に残ったものこそが、自分の限界を超えてチャレンジするにふさわしいものではないでしょうか。

私は子どもの頃に囲碁や将棋、野球やサッカー、卓球に水泳と、果敢にチャレンジしました。でも、結局はその道で「メシを食う」ことにはなりませんでした。向いていなかったのもありますし、そこまで人生を賭けるという感じにはならなかったからです。

ですが、今私の人生の柱となっている脳科学や執筆活動というのは、私のこれまでの人生でいろいろ試したなかで、残ったものなのです。

また、私ごとですが、新しい動きが生まれています。英語を使った海外での仕事が増えてきたのです。

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