「ミクニ流」家庭で作る卵料理2選《究極の親子丼とふわとろオムライス》、フランス料理シェフ三國清三が伝えたい「料理で大切なこと」

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ふわとろオムライス
バターライスにはパセリを混ぜ込み、香りよく。 テクニック要らずのオムレツには、マヨネーズを入れるのがミクニ流(写真:『ザ・シェフ三國の究極家庭おかず』より)
日本を代表するフランス料理シェフ・三國清三氏が、70代となって初めて「日本の家庭料理」のレシピを考案。肉じゃがやしょうが焼きなどオーダーされたことはなかった、というシェフにとっては、試作から撮影まで、苦労の連続だったそうです。結果、試作に試作を重ね、「普通の家庭で毎日くり返し作れるレシピ」にこだわった“ミクニ流家庭料理”が完成。
「こんなたいへんな本、二度と作らない!」とまで言わしめた三國氏の著書『ザ・シェフ三國の究極家庭おかず』より、本記事では定番の卵料理である「親子丼」と「オムライス」のレシピをご紹介します。

*外部配信先では画像などがうまく表示されない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください。

料理で一番大切なことは家庭料理でも同じ

「フレンチシェフの考案した家庭料理なんて、難しいんじゃないの?」、あるいは「家庭料理と言いつつ、おしゃれなフレンチ風で高級食材が必要なんじゃないの?」と思われるかもしれません。だけど肉じゃがにトリュフを添えたり、しょうが焼きの肉にジビエを使ったりはしていないので安心してください(笑)。

なぜならそれは、ふだんの食卓に出す毎日の料理だからです。いつも行くスーパーでそろう食材で、簡単に作れないと困ります。特別な道具も不要。書籍の撮影では、ほとんどの料理をカセットコンロで作りました。

そして、家庭料理は食べてもらう相手もだいたい同じです。自分や相手の好みはある程度決まっているので、変わった味よりなじみのある味がよいはずでしょう。

「じゃあ普通のレシピと変わらないのでは」と思われるかもしれません。でしたら一度作ってみてください。簡単なのに、誰が作っても味がしっかり決まるレシピを何度も試作を重ねて作りました。いつもの親子丼やオムライスよりおいしい、と思っていただけたらうれしいです。

「食べてもらう相手がおいしいと思う料理を作ること」。

これは、僕がいちばん伝えたいことです。一流シェフがレストランで作る本格料理であっても、主婦が作る家庭料理であっても同じなのです。

レストランでは、同じ料理を同じレシピで毎回提供していると思っていませんか? レストランには多種多様なかたがいらっしゃいます。一流のシェフはそのかたがたをよく見て、その日のレシピをアレンジしているんです。僕が修業した超一流のフランスの三つ星シェフたちもみんなそうでした。

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