「ミクニ流」家庭で作る卵料理2選《究極の親子丼とふわとろオムライス》、フランス料理シェフ三國清三が伝えたい「料理で大切なこと」
そして食べる人は、おいしかったら、その料理をほめましょう。「おいしかった。ありがとう」、その言葉があるから料理する人はがんばれるんです。
言葉でなくても、たとえば、子どもに持たせたお弁当箱がからになって返ってくると、それだけで伝わります。僕は忙しい母が朝暗いうちからお弁当箱にごはんを詰めてくれるのが、とてもうれしかった。今でも感謝しています。

どこの家庭だって忙しいでしょうから、完璧でなくて大丈夫。カット野菜だって、お惣菜だって使ってかまいません。
ただし、もし味に満足がいかないなら、そこはきちんと伝えましょう。あなたが言われたなら、食材や調味料を調整して何度も作ってみてください。
そうして自分や家庭に合う料理へと成長させてほしいのです。僕だって何度もダメ出しされて、努力して成長したんですから。
僕は今、「食育」の大切さを子どもたちに直接伝える活動もしています。北海道増毛(ましけ)町で育ち、寒い小学校の校庭で冷たいお弁当を食べていたからこそ、食が人生の中心にあって、人の基本を作るものだとわかるのです。
「料理」だけでなく、僕の料理がのったお皿をはさんで、みんながおいしいと言い合う「毎日」も伝えたい。料理で家庭と家族の人生が温まることを願っています。
ミクニ流家庭の卵料理①親子丼

・玉ねぎ〔または長ねぎ〕(薄切り)……中1/2個
・基本のだし〔下記参照〕……100㎖
・みりん……大さじ2
無料会員登録はこちら
ログインはこちら