「滋賀大学は、2つのキャンパスがありますが、経済学部は彦根キャンパスです。岐阜からとても近く、高校時代の優秀な同級生たちが多数進学していました。そのうちの一人、2年生から同じクラスで、クラスのトップにいたK君は誰もが名古屋大学に進学すると思っていたのですが、インフルエンザ罹患によりセンター試験で振るわず滋賀大に出願し余裕で合格でした。
私が入学後、同じ講義を取ったようで遅刻したK君が私の前に席に座りました。先生の話が入ってこないくらいびっくりして、講義終わりに『K君』と声を掛けたらびっくりして『なんで居るの?』と聞いてきました。事情を話すと複雑そうな顔をしていました。あの顔は忘れられません。編入という飛び道具の意味と価値をここで知ることになりました。これで高校時代の出来なさは一部帳消しになりました」
周到に準備した就職活動
滋賀大学からは優秀学生表彰も受けるほど優秀な成績を残した彼女は、就職超氷河期終わりころの就職活動も先手必勝作戦をとりました。
京都大学、大阪大学、神戸大学という関西主要国立大ではないため、説明会予約もシステム上制限されるなどの状況にも屈しませんでした。編入学に挑戦したり、編入後にゼミでシンポジウムを企画したりしたことなどを就活で前面に出していった結果、3年生の3月には内定を獲得します。宝酒造、ミズノ、スタンレー電気などの内定5社からスタンレー電気に就職を決め、社会人生活をスタートさせます。
大手電子機器メーカーに進んだ田中さんは、結婚・出産を経験後、公務員試験を受けて27歳で横浜市役所に入庁。その後10年勤務し、38歳でジブラルタ生命保険株式会社に内定をもらい、40歳のときに神戸大学大学院経営学研究科と一橋大学大学院経営管理研究科の入試に合格。一橋大学大学院経営管理研究科に入学しました。卒業した後はIT企業の人事部長を経て、現在はNTTデータに勤務しています。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら