広島、ヤクルト、ロッテも85%超え。トータルでもセ・リーグは94.1%、パ・リーグは84.6%、NPB全体では89.6%だ。
90%の動員率ということは、土日を中心に前売り券はほぼ完売している。阪神戦などは春先に売り出されると短時間で売り切れるが、試合観戦をしたくともできない人が出てきているということだ。
端的に言えば、需要が供給を上回ろうとしている。プロ野球のマーケットはオーバーフローしつつあるのだ。
チーム数を増やす「エクスパンション」の必要性
ビジネスのセオリーで言えば、企業が事業拡大を考えるうえで必要なのは「販売チャネル」と「商品数」の増大だ。メーカーであれば、出荷先、商品アイテムを増やすし、流通業であれば、店舗数、取扱商品数を増やす。それが売り上げ、シェア拡大の道だ。
プロスポーツで言えば、それは「チーム数」を増やし「コンテンツ=対戦カード」を増やすこと、つまりエクスパンションなのだ。
MLBは1960年には2リーグ16球団で、1991万人を動員していたが、翌年からエクスパンションを繰り返し、1998年には2リーグ6地区30球団となり、7055万人を動員した。38年間で3.5倍に事業拡大したのだ。
試合数は60年は1232試合だったが、98年には2432試合になった。商品点数が増え、販売チャネルも増えたことで、観客も売り上げも増えたのだ。


















無料会員登録はこちら
ログインはこちら