エスコンフィールドのあるエリアは「Fビレッジ」と命名されている。デベロッパーである日本ハムグループは、まさに「町づくり」を意図していた。今年オープンした沖縄のテーマパーク「ジャングリア」の評価は芳しくないようだが、その最大の原因は「コアコンテンツ」が弱いことではないか。
エスコンフィールドとジャングリアを比較するのはいささか強引かもしれないが、エスコンの場合、年間200万人が確実に押し寄せる「プロ野球」という「コアコンテンツ」があるのだ。
今どき、プロ野球チームを作るというのは、単に球場を作ってチームを結成することではなく「町づくり」や「テーマパークづくり」に近い事業なのだ。日本ハムの成功事例は、経営手腕、マーケティング的な才覚さえあれば、新球団の創設は十分に可能だということを物語っている。
プロ野球の観客動員は増加の一途
既存球団が移転するケースと新球団の創設は「別物」という見方もできようが、地方に「プロ野球ができる」ことで、状況は大きく変わるのだ。筆者は今の時期こそ、エクスパンション(球団拡張)の最後のチャンスだと考えている。
コロナ明けから、プロ野球の観客動員は増加の一途をたどっている。この時期から夏の酷暑が顕著にはなったが、それにもめげず観客は押し寄せている。
今年8月の時点で言えば、動員率(観客動員数÷観客席数)は、阪神、巨人、ソフトバンク、DeNAが90%を超えている。前述の日本ハムは88.5%だが指定席はほぼ埋まっている。


















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