(第44回)重要なのは利益率、量的拡大ではない

(第44回)重要なのは利益率、量的拡大ではない

中国における自動車市場の成長は著しい。中国の自動車生産は1996年には世界第11位だったが、2001年頃から急速に成長を始め、現在では世界第1位である。経済危機後、アメリカの自動車需要が落ち込む反面で、中国政府は景気刺激策として地方部での自動車購入を支援した。この結果、中国は世界最大の自動車市場となった。中国の自動車普及率は先進国に比べるとまだ低いことから、今後も所得の増大に伴ってモータリゼーションが進展し、自動車市場が成長することは疑いない。

国内における自動車需要の飽和に直面し、これまでアメリカへの自動車輸出を中心として生産を拡大してきた日本の自動車メーカーがこれに反応しないはずはない。「これからは中国」の掛け声の下、中国市場に殺到している。いや、殺到しているのは日本のメーカーだけではない。世界のメーカーが殺到している。

では、中国市場は、自動車メーカーの救いの神となるのだろうか?

まず、当然のことながら、中国で販売される車は、日本からの輸出でなく、中国で生産されたものである。したがって、いくら中国での販売が成長しても、それによって日本国内の生産が増加するわけではない。したがって、日本の雇用を直接増やすわけではない。

最大のポイントは、中国での自動車事業が利益を上げられるかどうかである。

アメリカ市場と中国市場の違い

この問題を考えるには、中国市場への進出がアメリカ市場への進出と異なることに注意する必要がある。

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