こうした人たちに共通しているのは、年の離れた出産可能な年齢の女性と結婚していること。芸能界という定年のない世界で活躍し、お金を稼ぎ続けていること。そして、子どもを育てるだけの十分な財力をすでに備えているということだろう。
こうしたニュースが届くと、それを自分に重ねて希望を抱く50代、60代の男性婚活者は多い。やすお(53歳、仮名)もそんな1人だ。
小さい子に心を奪われて…
これまで結婚の縁には恵まれず、独身で過ごしてきた。ある日、街を歩いていると、母親と手をつなぐ3歳くらいの女の子の姿が目に留まった。
ちょうどそのとき、ふいに風が吹き、女の子の帽子が飛ばされてしまった。それをやすおが拾い手渡すと、その子は「ありがとう」と言いながら、かわいらしく微笑んだ。
入会面談で、やすおは言った。
「手渡したときの女の子の柔らかな手の感触と無垢な笑顔に、心を奪われてしまいました。そのとき、改めて“自分も結婚して、子どもを授かりたい”という強い気持ちになったんです」
年収は800万円あり、これまで贅沢は暮らしはしてこなかったので、貯金も、「子どもを育てるには十分なくらいはある」と付け加えた。
筆者は、やすおに言った。
「お子さんがほしいとなると、30代、もしくは40代前半の女性が対象となりますよね。そうした女性たちからお申し込みがくる可能性は低いので、まずはこちらからどんどん申し込みをかけていくことになると思います。ただ申し込んでも、受けてもらえる確率は極めて低いですよ」
また、こうもアドバイスをした。
「女性の年齢の幅を広げてみてはいかがでしょうか。30代や40代前半だけでなく、同世代の女性にもお申し込みをしてみる。今はお子さんを望む気持ちが強くても、年齢の近い女性の中に気の合う方が現れれば、お子さんよりも人生のパートナーを大切にしたいと、考え方がかわるかもしれませんよ」
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