「1on1で本音なんか言わないですよ」――部下が心を閉ざす上司、すべてを打ち明ける上司の"普段の態度"
私も1on1の導入に関する相談を受けることがありますが、その中でこんな事例がありました。
1on1になっていない1on1をする社長
その会社は離職者が多いという悩みを抱え、その解決のために社長自ら1on1を実施していました。
ところが離職者は減るどころか、むしろ増えている気配すらあるとのこと。
そこで私がコンサルタントとして関わり、まず部下の方にヒアリングを行いました。その結果、こういう意見が多く聞かれました。
「社長が『悩みとか不満があるなら話して』と言うものの、社長はトップダウンでものを言う人なので、とてもじゃないけど言いたいことなんて言えないです」
「社長に不満なんか言うと、逆に『お前はわかってない!』って説教されそうで怖いです」
「1on1は部下の話を聞くための機会だって人事から聞いてたんですけど、結局、社長の昔話を聞かされて終わりでした。『ありがとうございます。勉強になりました』と言うと、社長はご満悦でした」
つまり、1on1をしたつもりが、まったく1on1になっていなかったのです。
この事例からもわかるように、普段から話を聞く姿勢がない人は、相手から「この人は自分の気持ちをわかろうとしてくれない」という印象を持たれ、本音や不満を話してもらえるような1on1にはならないのです。
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