「パンもカレーもあって、フルート演奏も聞ける」「なのに店主はワンオペ」65歳店主、命の危機を乗り越えて"物語のある店"を続ける理由

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店で演劇公演をやった際に久米さんも役者として出演した(久米さん提供)

2015年、大阪の演劇ユニットが店内で舞台公演を行った。

店は普段通り営業していて、観客は食事をしながら観劇できる。役者と一般客が交じっているため、誰が出演者なのか見分けがつかない。久米さんも出演者の一人となり、普段通り料理を提供しながら、要所だけ決められたセリフを言う仕掛けだった。

「お店を大きくはできへんから、その分内容を深めていきたい」という久米さんの言葉通り、この店は常に進化し、新たな文化を生み出し続けている。

人生という「舞台」を演じる店主

久米さんの人生を導いてきたのは“人との出会い”だった。

「人生の道しるべは“人”やね。たまたま師と呼べる人に出会えて、その人について行ったら、ここにたどり着いていた。これって、生まれる前から決まってたんかなぁって考えることもあるねん。今はどこまでこれをやれるんか、どうやったら続けていけるんか、よく考えてるわ。自分にしかできへんことは何か、普通の飲食店とはちょっと違うスタイルで、物語のある店にしていきたいなぁって思ってるんよ」

人との出会いが導いた久米さんの物語は、これからも続いていく。

【画像を見る】本編で紹介しきれなかった画像も! トロイカ&リビエラの店内はこんな感じ

編集部注:本記事に登場するメニューの価格はすべて取材時点のものです。昨今の原材料高騰などの影響を受けて価格が改定されている可能性があります。

コトリス ライター

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Kotorisu

大阪府在住。純喫茶保存協会二代目会長。1000軒以上の喫茶店を訪れた経験をもとに、喫茶店巡礼ブログ「喫茶のすたるじあ」を開設。喫茶店に関する情報や体験を発信することで人々と喫茶店を取り持つ「喫茶店の懸け橋ライター」として活動中。店主を取材したZINE「喫茶店の人」の制作、閉店する喫茶店の後継者探し、SNSを活用した情報発信などで喫茶店文化の発展を支援している。
ブログ:https://www.kissa-nostalgia.net/

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