「330店舗超で顧客満足度を競い合う社内リーグ」「半年ごとに成績で入れ替え」 串カツ田中流「自分で考えるバイト」を生む組織づくりが凄すぎた

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ごく基本的なルールはあるが、「こういった形で接客をしなさい」「この場合はこうしましょう」と具体的に決めていることはない。身だしなみの自由度も高く、飲食業としての清潔感があれば、ヒゲや染髪、ピアスなどもOKだ。

株式会社串カツ田中ホールディングス・代表取締役社長CEOの坂本壽男氏は、この方針の背景をこう説明する。

「その地域にあったお客様への接し方を、一人ひとりが自発的に考えて行うからこそ、居心地のいい雰囲気を作り出せると考えています」(坂本氏)

マニュアル通りの対応なら、早晩AIに代替される。人間にしかできない「創意工夫」「感情的つながり」「臨機応変な判断」こそが、持続的競争優位の源泉なのだ。

串カツ田中
客へのサービスは、スタッフ一人ひとりが自発的に考えたものだ(写真提供:串カツ田中)

「自分で考える」を可能にする仕組み

では、どうやって社員やアルバイトに「自分で考える」ことを促すのか。答えは、徹底的に設計された人事制度にある。

最も重要視されているのは、モチベーションの向上と離職率の低下。そのために同社が構築したのが、以下の3つの人事システムだ。

1.KTリーグ:全店舗参加の顧客満足度競争
2.串カツ検定:技術向上とインセンティブの連動
3.リファラル採用:内部からの人材発掘システム

これらが組み合わさることで、「マニュアルを超えた接客」が自然発生的に生まれる組織文化が構築されている。順番に見ていこう。

1.KTリーグ

「KTリーグ」は、全店約330店舗が参加して「顧客満足度を競い合う」社内リーグだ。特徴的なのは、全店舗を成績に応じて「KT1」「KT2」「KT3」の3段階に分割していること。

「リーグ設立前は、ランキング上位の店舗を称賛する場合、どうしても上位店舗が固定してしまっていました。それだと、下位の店舗は『上にはいけない』と負け癖のようなものがついてしまう。3部リーグ制にすることで、それぞれのリーグの店舗の上位を称賛できるため、承認欲求を高めることができるようになったのです」(坂本氏)

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