鳥貴族が買収「謎の焼鳥チェーン」人情派な儲け方 赤と黒の看板の「やきとり大吉」は"経営の教科書"だ
1977年の創業以来、独自の「生業(なりわい)主義」でファンを集め、急成長を遂げた「やきとり大吉」(以下、大吉)。多いときには年間120軒店舗を増やし、創業から20年で1000軒を達成した。
店主の高齢化で現在は491店舗に減っているが、2023年にふたたび大きな注目を集めることになる。「鳥貴族」を経営するエターナルホスピタリティグループに買収されたのだ。
エターナルホスピタリティグループの大倉忠司社長は買収の理由について、「昔から大吉のファン。鳥貴族として独立してからも、大吉との差別化をずっと意識してきた」と公言している。そこまで大倉社長を惚れ込ませた要因はなんなのか。大吉の魅力と、他に類を見ないビジネスモデルに迫る。
最大の強みは、店主が焼台に立つ「生業主義」
大吉は直営が1軒もなく、全店個人経営のFCチェーンだ。通常、FCチェーンの多くは、FC運営会社が数店舗まとめて運営していることも多い。しかし、大吉は個人としかFC契約を結ばない。
トピックボードAD
有料会員限定記事
ビジネスの人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら