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「330店舗超で顧客満足度を競い合う社内リーグ」「半年ごとに成績で入れ替え」 串カツ田中流「自分で考えるバイト」を生む組織づくりが凄すぎた

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部長と食事の席を囲む「部長飯」や、アルバイト向けの合宿を経て、採用プロジェクトチームとアルバイトスタッフが打ち解け、スカウトしやすい環境づくりがされている。

スカウトした人材については1次面接を省いていきなり最終面接に進むことが可能となっており、内定率は非常に高い。

アルバイト合宿で研修に参加するアルバイトスタッフ(写真提供:串カツ田中)

晴れて社員登用となれば、アルバイト時代の経験も給与に反映される。さらに重要なのは、対象のアルバイトスタッフは自分の知っているエリアや働いていた店舗に配属してもらえるという点だ。

これにより、新入社員でありながら「即戦力」として働くことが可能となる。環境への適応期間が不要で、初日から十分にパフォーマンスを発揮できるのだ。実際、20代前半で入社数カ月のうちに店長になったスタッフもいる。

採用から育成、モチベーションの向上、さらにチームとしての一体感の醸成まで、微に入り細を穿つ人事制度。その取り組みが、「自分で考える」スタッフを育んでいるのだ。

劇的な業績回復の真の要因

串カツ田中の業績推移を改めて見てみよう。

禁煙化した年には20%だったファミリー客は今、全体の34%を占めるまでになった。これは禁煙化だけでは実現できない数字だ。「自分で考えるスタッフ」による質の高い接客があってこそ、リピート率向上が実現している。

客層の変化は、収益性にも好影響を与えているという。

「土日はファミリー客が7割を占めており、効率よく稼げています。平日の売り上げを1とすると、金土が約2倍、日曜が1.5倍です」

ファミリー需要を確実に捉えることで、高収益構造を構築しているのだ。

とはいえ、多くの居酒屋が禁煙となった現在では、最も多い客層は30~40代のビジネスマンだ。

今後狙っていきたい客層を問うと、「客層にこだわらず、来ていただけたお客様皆様にきちんとしたサービスをしていきたい。ファミリーに特化するわけでもなく、全方位でやっていきます」と前置きしたうえで、「強いてターゲットとして言うならば、飲酒習慣の少ない20代が弱いので、もう少し増やしていきたい」と答えた。

串カツ田中の串カツは、30~40代のビジネスマンやファミリー層から高い支持を集めている(写真提供:串カツ田中)

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