「いきなり!ステーキ」息子社長が語る再建の苦闘 名物社長から引き継ぎ、人気店は復活できる?
ボトムアップの提案も増えた
――2022年8月に社長に就任してから2年が経ちました。どんな苦労がありましたか?
就任当時はコロナの影響が残り、過剰出店で業績も低迷していた。借入金の返済もあり、まずは会社の立て直しが課題だった。足元では2019年に実施した借入金の返済が終了するなど、会社の立て直しは一段落し、ようやく攻めの経営をできる土台が整ってきたところだ。
以前は前社長の強いリーダーシップがあった。それによって大量出店を実現できた側面もあり、すべてが悪いことではなかった。だが、そこに依存していた部分もあった。
現在は、組織として動く文化が少しずつ根付いている。イベントや販促などはボトムアップで考えている。特に集客など販売促進の部分で柔軟な施策を打てるようになった。グランドメニューにない新たな部位の導入や焼き方など、調理方法の工夫もボトムアップで提案が出てきている。
――社員にとってもトップダウンからの転換は難しかったのでは?
6月に実施したVTuberグループのホロライブとのコラボは、ボトムアップで決まったものだ。いきなり!ステーキが10周年を迎えるにあたり、社内向けに「家族客の獲得」が課題と話した。その後、社員から提案があって実現している。
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