中国で《抗日映画》が“興収500億円超え”のヒット。鑑賞後に「子どもが日本アニメのカードを破り捨てた」との報道も…。戦争と教育を考える

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箱根駅伝への思いも深い。毎年欠かさず、テレビか現地で観戦する。沿道では、大勢の人々が小さな国旗を振りながら声援を送る。その熱気に包まれながら、気づけば自分の手にも同じ旗が握られていた……。

予期せぬトラウマが、数年の歳月を経てようやく癒えた。小さな国旗をきっかけに、日本の国や人々を少しずつ理解し始めることができた。映画がもたらした戦争の記憶も、ようやく自分の中で再認識できるようになったのだ。

戦争を語る“新しいカタチ”として私が提案したいこと

グアムの太平洋戦争博物館
グアムの太平洋戦争博物館(筆者撮影)

戦争と平和への問いは、決して8月だけの記憶ではない。揺れる国際情勢の中で、その観念は日々の暮らしに浸透している。戦争の記憶をいかに次世代へと手渡すか──それは、日中両国が共に担うべき課題だ。私は未来に向けて、日中共同の戦争博物館の開設を提案したい。

数年前、私はグアムの太平洋戦争博物館を見学した。博物館の屋根には日米両国の国旗が掲げられ、館内には戦時中に使用された日米の軍服・戦車・武器や軍人の写真、恋の手紙などが展示されている。

この戦争博物館には日本とアメリカの両方の思いが込められている。因みに、ドイツとポーランド、フランスとドイツなど、かつて戦った国々が共同で歴史博物館や記念館を作った例もある。

グアム
グアムの風景(筆者撮影)
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