疲労回復・酷暑疲れ解消・冷えた胃腸の温めに役立つ「夏ネギ」漢方に詳しい薬剤師が教える"超カンタンで効果がUPする摂り方"のポイント

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ネギは、比較的長期保存が可能な野菜なので、古くから家庭で保存しており、民間療法に利用されてきました。

よくいわれる民間療法には、「かぜの初期に刻んだネギとみそに熱湯をそそぎ、熱いうちに飲む」とか、「眠れないときに刻んだネギを枕元に置く」とか、「咳や喉の痛みに、ネギ湿布がいい」とか、「痔や霜焼けにネギを煎じた液で洗う」などがあります。

いずれも言い伝えなのでエビデンスのようなものはありませんが、筆者は幼少時、かぜをひいたときにネギのみそ汁を飲んで、症状の改善を実感したことが少なくありません。

かぜに限らず、ネギは冷えている胃腸の温度を速やかに上げてくれるので、夏冷えによる胃腸の不調を和らげてくれます。食欲のないときに積極的に活用してほしいです。

ネギの薬効を高める食べもの

ネギが持つ夏バテ予防効果を十分に発揮するには、どんな食材を合わせるかも重要な点です。

特にオススメなのが、豚肉です。漢方の考え方では、豚肉には体を少し冷やす作用や、体を潤す作用があります。そのため、ネギと一緒に食べることで、脱水で体に熱がこもったことで生じる体調不良を回復に導いてくれるのです。

栄養面から見ても、豚肉にネギをあわせるのは、おすすめです。

硫化アリルはビタミンB1の体への吸収率をアップさせる作用があります。ビタミンB1は水溶性なので、一度にたくさん摂取しても尿として体外へ排出されてしまいますが、硫化アリルを含む食材と一緒に食べることで吸収がよくなり、排出を防いでくれます。

ネギと豚肉を使った代表的な料理といえば、冷しゃぶでしょう。ネギをどっさり入れたたれをかけて、食べてみてはいかがでしょうか(おすすめのゴマだれレシピはのちほどご紹介します)。

豚しゃぶサラダ(写真:noyun/PIXTA)
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