どのような職場にも20人に1人の割合でいる「サイコパス」。共感する能力が欠けている彼らが使う危険な人心掌握術とは

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人の目の前で無表情で書類を破る男性
社員や組織をボロボロにされないためにも、サイコパスの特徴や彼らが取りがちな行動をよく理解しておく必要があります(写真:Sandyborn/PIXTA)

たとえば雑談をしているときなどに、親しい友人のことを「おまえサイコパスだろ」などとからかったりすることもあるのではないだろうか。

20人に1人はサイコパス

サイコパスから見た世界: 「共感能力が欠落した人」がこうして職場を地獄にする
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もちろん冗談にすぎないわけだが、実のところ“本当の“サイコパスがどのような存在であるのかを明確に理解している人は限られているのかもしれない。

いいかえれば、サイコパスは決して身近な存在ではない――と思っている人は少なくないということだ。

だが、『サイコパスから見た世界』(デイヴィッド・ギレスピー著、栗木さつき訳、東洋経済新報社)の著者によれば、どのような職場にも、少なくとも20人に1人の割合でサイコパスはいるらしい。

 ちなみに著者のいうサイコパスとは、他人にいっさい共感を持たず、自分が利益を得られるのであれば他人が生きようが死のうが知ったことではない人たちを指す。

「サイコパス」という言葉からは、悪名高い殺人鬼や凶悪犯を連想するかもしれないが、現実のサイコパスはもっと狡猾(こうかつ)で目立たないようにしているので、見分けがつきにくい。上司や同僚、取引先や顧客など役職や立場を問わず、サイコパスは職場の身近なところにいる。こいつはサイコパスだと察するのはむずかしいのに、彼らは公私を問わず、あなたの人生のみならず勤務先の組織全体にも多大な影響を及ぼしかねない。(「はじめに」より)

とはいえ、やはり他人をサイコパス扱いするのは気が引けるものでもある。それは正常な(共感力を備えた)人の感覚だ。しかし、他人をサイコパス扱いしたくないと思うその気持ちこそが、サイコパスにつけこまれる弱点となるのだという。

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