
子どもが、通知音が鳴るたびに勉強を中断してスマホを見ている。「ながら勉強」は、どれほど勉強の効果を下げてしまうのでしょうか?(写真:TATSU/PIXTA)
実は「多くの日本人が、教科書さえきちんと読めていない」そんな衝撃の結果が、50万人以上が受検したリーディングスキルテストの結果から見えてきました。
30万部超のベストセラーとなった新井紀子氏による著書『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』の待望の続編となる『シン読解力』が刊行されました。本書では、シン読解力(教科書を正確に読み解く力)と学力やビジネスとの関係を明らかにします。
『シン読解力』を読んで、「子どもが学習するときには、作業外の刺激を減らすことが大切だと再認識した」と話す脳科学者の榊浩平さん。前編の記事に続き、スマホを見ながらする「ながら勉強」はどれほど勉強の効果を下げてしまうのかについて聞きました。
スマホは「視界にある」だけで注意散漫に
お子さんのスマホとの付き合い方に悩む親御さんは多いでしょう。
しかし、大人も手持ち無沙汰になるとついスマホを見てしまったり、ダラダラと離れられなかったりすることはありませんか?
実は、スマホに触っていなくても、机の上に置いて視界に入っているだけで、集中力は下がってしまうことが海外の研究でわかっています。
私たち東北大学加齢医学研究所では、子どもの脳と生活習慣の関係を15年以上にわたり研究してきました。
毎年、仙台市の全小中学生約7万人以上を対象に実施している調査からは、スマホの利用時間と学力の間に明確な関係が見えてきました。
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