1日3時間も勉強しているのに成績が上がらない?脳科学者が警告!親が知らない「スマホ横目に勉強」が子の学力を下げる理由

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スマホルールは、子どもに一方的に課すものではなく、「親子で決めて、親子で一緒に守る」ことが基本です。にもかかわらず、多くの家庭では親がルールを決め、子どもに押し付けているのが現状です。

しかし、子どもは親の姿をよく見ています。たとえば、親が話しながらスマホをいじっていたら、それだけで信頼関係にヒビが入ってしまうこともあります。

おすすめは、スマホを「物理的に遠ざける」こと。

食事や睡眠のときには別室に置き、目の前のことに「全集中」です。勉強や仕事のときも、デスクには置かずに離れたところに置き場所を決めておくのが良いでしょう。

家族で食卓を囲む際には、テレビを消してスマホを置いて、会話を楽しむこともおすすめです。前回の記事でお話した、3つの「共有」にもつながります。

親子で「スマホルール」をつくる意味

実際に、家族でしっかりと話し合い、互いに納得できる形でスマホのルールを決めて実践した家庭では、「会話が増えた」「笑顔が増えた」という声が多数寄せられています。

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共にルールを守ることで、親子が戦友のような関係になるのです。

「一緒に決めた」「一緒にがんばった」という経験が、子どもとの信頼関係を深めます。

親にとっても、子育てのストレスを軽減するきっかけにもなるでしょう。

スマホとの付き合い方を見直すことは、親子の関係性を見直すことにもつながります。

だからこそ、ぜひ「親子でスマホとどう向き合うか」を、今日から話し合って一緒に実践してみてください。

(構成:岩辺みどり)

榊 浩平 東北大学応用認知神経科学センター 助教

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さかき こうへい / Kohei Sakaki

博士(医学)。人間の「生きる力」を育てる脳科学的な教育法の開発を目指している。脳計測実験や社会調査で得られた知見をもとに、教育現場での講演、教育委員会の顧問、本の執筆などの活動をしている。著書に『スマホはどこまで脳を壊すか』(朝日新聞出版)など。

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