「どうやって接すればいいんだ?」経験豊富な上司ほど悩んでいる 若手部下との"適切な距離" 今すぐできる4つの改善策

若手との「距離感」の掴み方がわからない……。
ベテラン上司ほど、この悩みを口にする。部下を育てたい。力になりたい。そう思っているのに、どう距離を縮めたらいいか悩む。話しかけるタイミングすらわからない。
そこで今回は、若手部下との適切な距離感について解説する。部下との関係構築に悩んでいる上司は、ぜひ最後まで読んでもらいたい。
若い世代同士は「意外と」うまくいっている
ある営業部での出来事だ。23歳の新人社員が配属されたとき、28歳の先輩社員がついた。二人は初日からスムーズにコミュニケーションをとっていた。
「これ、どうやって入力するんですか?」
「ああ、こうやってやるんだよ。わからなかったらいつでも聞いて」
ランチも一緒に行くし、仕事終わりに軽く飲みに行くこともある。先輩は後輩の進捗を気にかけ、後輩は先輩を頼りにしている。実に理想的な関係だ。
ところが、40歳の課長が同じように話しかけると、まるで反応が違う。
「最近どう? 何か困ってることない?」
「いえ、特には……」
会話が続かない。課長はコミュニケーションの一つとして声をかけているのに、若手は警戒しているように見える。雑談をしようにも、何を話したらいいかわからない。沈黙が怖くて、結局何も話せなくなる。
課長はこう嘆いた。
「28歳の先輩とは仲良くやってるのに、なぜ俺が話しかけると壁を作るんだ?」
この違いは、いったい何なのか。
実は、若い世代同士がうまくいくのには理由がある。彼らは同じデジタル文化の中で育ってきたからだ。
23歳と28歳。5歳しか離れていない二人は、SNSの使い方も、コミュニケーションの感覚も似ている。LINEの返信スピード、絵文字の使い方、雑談のテンポ。それらが自然と合うのだ。
一方、40歳や50歳の上司になると、育ってきた環境が根本的に違う。上司世代は、電話やメールが主流だった時代に社会人になった。長文で丁寧に書く。挨拶から始めて、結びの言葉で締める。そんな文化の中で育った。
しかし若手は、チャットで育った世代だ。短く、端的に、スピーディに。挨拶は省略し、要件だけを伝える。この感覚の違いが、距離を生む。
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