「どうやって接すればいいんだ?」経験豊富な上司ほど悩んでいる 若手部下との"適切な距離" 今すぐできる4つの改善策
(2)雑談から始めない
「最近どう?」と尋ねても、若手はどう答えればいいか困る。「週末、何やってた?」と聞かれたら「答えたくない」と反射的に構えてしまう。
それよりも「この前のプロジェクト、進め方どう感じた?」など、相手の経験を引き出す具体的な質問をしてみよう。雑談から始めようとすると「事故る」可能性もある。
感情の温度感を“言語化”する
(3)チャットで温度感を伝える
テキストでは、感情が伝わりづらい。たとえば、「ありがとう」だけだと冷たく見えることがある。そこに「本当に助かりました」「感謝してます」と一言添えるだけで温度が伝わる。逆に、絵文字やスタンプを乱用すると軽く見えることもある。慣れないうちはやめたほうがいい。私も基本的には使わない。
それより重要なのは、感情の温度を言語化することだ。
「ありがとう」 → 「ありがとう! すごく助かったよ!」
「大丈夫か」 → 「大丈夫? 何かあったら、すぐ声かけて!」
このように「!」「?」ぐらいは、チャット文化に慣れていない人でも、すぐ実践できる。
(4)距離のフィードバックを求める
一度「近しい距離」となり、関係を築いたとしよう。しかし距離の感覚は固定しない。定期的に「話す頻度、ちょうどいいかな?」「指示の仕方、伝わりやすい?」と尋ねてみよう。私も、半年に一度そのように声をかけるようにしている。すると、意外にも次のような反応が返ってくるものだ。
「申し訳ありません。若干、話しかけづらいです」
「以前はよかったですが、最近は言いたいことを言えなくなってきました」
これが「認識のズレ」である。やはり直接確認することが大事。自分は適切な「人間距離」――「車間距離」をとっているつもりでも、いつの間にか相手に微妙なストレスを与えているということが多々あるのだ。
距離感とはどれだけ相手を尊重しているかの表れだ。近づきすぎると、相手に圧がかかるし、遠ざかりすぎれば、無関心と受け取られる。
そのいっぽうで、相手によって適切な距離感は異なる。レッテルを張ることなく、会話を通じて相手ごとの「距離感」を掴んでおこう。正解はない。ただ一つ言えることは、「近すぎても、遠すぎてもダメ」ということだ。
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