橋本真也の突然の逝去から20年…蝶野正洋が振り返る「闘魂三銃士」若き日の"ほろ苦い思い出"

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「『スクワット3000回だ!』って言われたら、2000回くらいでうまく倒れたりしてね。そういう自分の限界のちょっと手前をちゃんとわかってコントロールできるのが一流のスポーツ選手だと思ってたね」

最初の巡業でやらかした「大失態」

マイペースな武藤、クレバーな蝶野、そしてちょっとトンパチな橋本。のちに闘魂三銃士となるこの3人のバランスは奇跡的にマッチし、新弟子のなかでも連れ立って行動することが多かったという。

証言 橋本真也 小川直也、佐山聡、蝶野正洋らが語る破壊王と「1・4事変」の真相
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「最初に巡業に連れていってもらったのが、たしか大宮スケートセンターだったと思うけど、俺たちはまだデビュー前だったから完全にお客さん扱い。

練習も先輩たちと一緒にやらせてもらえなくて、会場の外でスクワットをやらされるだけだった。会場設営もセコンドもやり方がわからないから、自主練が終わったら、俺らはとくにやることがないんだよ。

それでドン荒川(荒川真)さんが、『お前らはまだ見学だから、先にシャワー浴びとけ』と言うから、『わかりました!』って俺ら3人で順番にシャワーを浴びて、着替えて控室で待機してたんだよ。

よく見ると、その日は何かのタイトルマッチがあって、控室に勝利者用のビールが置いてあった。それを見つけた武藤さんが『おい、これ飲んでいいんじゃねえのか?』って言い出した。橋本選手も『誰かの差し入れだろうから、大丈夫だよ』って、ビール開けて飲み始めた。

じゃあ俺もってことで3人でグビグビ飲んでたら、先輩の小杉(俊二)さんが控室に戻ってきて、『バカヤロー! お前ら何やってんだ!』ってムチャクチャ怒られた。そりゃそうだよね。まだ興行やってるのに、入ったばかりの新弟子が湯上がりにビール飲んでるんだからさ(笑)」

(取材・文/大谷弦)

蝶野 正洋 プロレスラー

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ちょうの まさひろ

1963年生まれ。2歳までアメリカ合衆国ワシントン州シアトルで過ごし、東京都三鷹市で育つ。1984年、新日本プロレス入門。同年10月5日、武藤敬司戦でデビュー(武藤にとってもデビュー戦)。1991年、第1回G1クライマックスで優勝し、その後V5達成。1992年、第75代NWAヘビー級王座を奪取。1996年にはnWo JAPAN設立し一大ムーブメントを起こす。1998年IWGPヘビー級王座獲得。2010年2月に新日本プロレスを離れ、それ以降フリーランスとして活動。1999年12月にはオリジナルブランド「アリストトリスト」を設立し、代表取締役を務める。

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