橋本真也の突然の逝去から20年…蝶野正洋が振り返る「闘魂三銃士」若き日の"ほろ苦い思い出"
「『スクワット3000回だ!』って言われたら、2000回くらいでうまく倒れたりしてね。そういう自分の限界のちょっと手前をちゃんとわかってコントロールできるのが一流のスポーツ選手だと思ってたね」
最初の巡業でやらかした「大失態」
マイペースな武藤、クレバーな蝶野、そしてちょっとトンパチな橋本。のちに闘魂三銃士となるこの3人のバランスは奇跡的にマッチし、新弟子のなかでも連れ立って行動することが多かったという。
「最初に巡業に連れていってもらったのが、たしか大宮スケートセンターだったと思うけど、俺たちはまだデビュー前だったから完全にお客さん扱い。
練習も先輩たちと一緒にやらせてもらえなくて、会場の外でスクワットをやらされるだけだった。会場設営もセコンドもやり方がわからないから、自主練が終わったら、俺らはとくにやることがないんだよ。
それでドン荒川(荒川真)さんが、『お前らはまだ見学だから、先にシャワー浴びとけ』と言うから、『わかりました!』って俺ら3人で順番にシャワーを浴びて、着替えて控室で待機してたんだよ。
よく見ると、その日は何かのタイトルマッチがあって、控室に勝利者用のビールが置いてあった。それを見つけた武藤さんが『おい、これ飲んでいいんじゃねえのか?』って言い出した。橋本選手も『誰かの差し入れだろうから、大丈夫だよ』って、ビール開けて飲み始めた。
じゃあ俺もってことで3人でグビグビ飲んでたら、先輩の小杉(俊二)さんが控室に戻ってきて、『バカヤロー! お前ら何やってんだ!』ってムチャクチャ怒られた。そりゃそうだよね。まだ興行やってるのに、入ったばかりの新弟子が湯上がりにビール飲んでるんだからさ(笑)」
(取材・文/大谷弦)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら