南海電鉄の観光列車「天空」のまだ知らない一面 高野線山岳区間が専門、車両自体がレアな存在

✎ 1〜 ✎ 62 ✎ 63 ✎ 64 ✎ 65
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

その天空もいよいよ、ラストスパートを迎えている。南海電鉄は2025年5月、天空に代わる新たな観光列車を2025年度末に運行すると発表した。難波駅の1番線を新観光列車専用ホームに模様替えするほどの力の入れようだ。

新観光列車は「2000系」を改造した4両編成で難波―極楽橋間を直結。車内では食事も提供する。「パノラマビューを楽しめる車窓」というコンセプトは天空と同じで、候補の中から一般投票を踏まえて決める列車の名称にも「天空」あるいは「TENKU」が盛り込まれる見込み。一方、車体カラーは「落ち着きのある深紅」を基調とし、高級路線を意識した車両になりそうだ。

【写真】南海電鉄が2025年度末に投入する予定の新観光列車はどのような外観と内装になる?世代交代が迫る現役の観光列車「天空」と見比べてみる

天空乗車のラストチャンス

南海電鉄の広報担当者によると「天空の引退時期は未定で、引退後の車両がどうなるのかも未定」という。

既存の電車を改造した観光列車は、近畿日本鉄道では「青の交響曲(シンフォニー)」(2016年登場)、「あをによし」(2022年登場)が人気を集めている。関西以外にも東武鉄道の「スカイツリートレイン」(2012年登場)、西武鉄道の「52席の至福」(2016年登場)、西日本鉄道の「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」(2019年登場)などがある。

大手私鉄で先駆けとなった天空は代替わりの時期を迎えた。予約方法がアナログな点も含め、古参の観光列車らしい旅を味わうならいまのうちだ。

この記事の画像を見る(80枚)
このシリーズの記事一覧はこちら
橋村 季真 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

はしむら きしん / Kishin Hashimura

三重県生まれ。大阪大学文学部卒。経済紙のデジタル部門の記者として、霞が関や永田町から政治・経済ニュースを速報。2018年8月から現職。現地取材にこだわり、全国の交通事業者の取り組みを紹介することに力を入れている。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事