南海電鉄の観光列車「天空」のまだ知らない一面 高野線山岳区間が専門、車両自体がレアな存在

✎ 1〜 ✎ 62 ✎ 63 ✎ 64 ✎ 65
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

天空は高野線の山岳区間を専門としており、3月〜11月は水・木曜日を除いて平日は橋本―極楽橋間(19.8km)を2往復、土・休日は3往復する(水・木曜日が休日の場合は運行)。12月〜2月は土・休日だけの運行となり、2往復のダイヤが設定されている。

4両編成の極楽橋側2両が指定席車両、橋本側2両が自由席の一般車両。座席指定車両に乗るなら、運賃のほかに座席指定券(大人520円)が必要になる。

だが、個人で利用する場合、インターネットによるチケットレスサービスが一般的な現在でも電話予約しか受け付けていない。乗車日の10日前から前日までに専用の予約センターに電話で申し込んだうえ、当日に窓口で座席指定券を引き取る。

この記事の画像を見る(80枚)

わざわざ乗ってみると…

号車や座席番号は指定できない。空席があれば当日券も販売しているが、難波から極楽橋まで直通する便利な電車が走るなか、橋本でいったん降り、乗り換えのための時間を過ごさなければならない。帰りの座席指定券はケーブルカーに乗る前に高野山駅で入手する必要があるなど、天空に乗車するのはいくつかの難関がある。

それでもわざわざ乗ってみる価値はある車両といえそうだ。急勾配・急曲線をこなしながら山を登っていく極楽橋行きの場合は、基本的に進行方向に向かって右側が谷となっている。天空の指定席車両はこの“谷側”の眺めを存分に楽しめそうな仕掛けが随所にみられる。

南海 天空 2200 車内
木材を多用した車内は谷側(右側)の景色を楽しめるような座席配置。谷側は窓の幅も広い(記者撮影)
【写真】山側と谷側で車両が非対称なのがユニークだ。南海電鉄が高野線の山岳区間で運行する観光列車「天空」の車内をもっと見る
次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事