南海電鉄の観光列車「天空」のまだ知らない一面 高野線山岳区間が専門、車両自体がレアな存在

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極楽橋側が1号車、橋本側が2号車。車内中央に2列配置した座席はどちらも谷側を向いている。後方となる座席は一段高くなっており、前方の座席越しでも車窓を眺めやすくなっている。

車端部は4人掛けの「コンパートメント座席」。1号車の運転室後ろには迫力ある前面展望が楽しめる座席を用意。一方、2号車の後方には走行中に外の空気を直に感じられる開放的な展望デッキを設置した。

南海天空 展望デッキ
ドア部分を改造した展望デッキ。ドアは客室内のスイッチ1つで開閉できる(記者撮影)

1970年製造の車両を改造

天空は「2200系」を改造して2009年7月3日にデビューした。1970年製造という大ベテラン車両で、2200系のもとをたどれば、平坦区間も山岳区間も走れる「ズームカー」と呼ばれた車両の1つ「22000系」という形式だった。

ズームカーの名は、平坦区間での高速性能と勾配区間でのパワーを兼ね備えた性能を、広角から望遠まで対応できるカメラのズームレンズにたとえたという。1994年以降に支線用などに転用するため2200系となった。

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