合格率8割の試験は心配でも、なぜか宝くじは「たまには当たるさ」と楽観的に考える人の"驚きの胸中"

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いつの時代も、奇跡的な確率を追い求める人はあとを絶たないという(写真:Ryuji/PIXTA)
1等・前後賞合わせて7億円! 今年もまたサマージャンボ宝くじの季節がやってきましたが、この「宝くじ」のルーツは、江戸時代初期に始まった「富くじ」にあると言われています。
以来400年、ちょっと冷静に考えれば「当たるはずのない」奇跡的な確率を追い求める人があとを絶たないのは、どうしてなのでしょうか。その理由について、池上彰氏の監修書『なぜ人はそれを買うのか? 新 行動経済学入門』から一部を抜粋・編集する形で解説します。

「意思決定」の2つのプロセス

行動経済学の代表的な理論であるプロスペクト理論とは、リスクのある不確実な状況のもとで最良の選択をしようとするとき、私たちはどのように意思決定をするか、ということを理論化したものです。

ちなみに、プロスペクトとは「見通し」や「展望」といった意味です。このプロスペクト理論では、私たちの意思決定のプロセスを「編集段階」と「評価段階」の2つの局面に分けて考えます。

編集段階というのは、まず与えられた選択肢を認識して、意思決定の基準となる参照点(利得と損失の判断の基準点)を定めるステップのことをいいます。

(出所:『なぜ人はそれを買うのか? 新 行動経済学入門』より)

※外部配信先ではイラストを全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください

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