ステアリングホイールのスポーク部にスイッチがついた「S/Iドライブ」を切り替えると、ドライブのキャラクターはけっこう変わる。
「I」は加速がゆるやか(燃費に配慮とも)で、「S」は高めのエンジン回転を使うようになる。かつ、操舵感が重めになる。
個人的には、「I」の加速に「S」の操舵感が好ましい組み合わせと感じられた。

車高が高めといっても、いわゆるクロスカントリー型SUVではないので、足まわりもよく動く。
サスペンションアームやダンパーの自由度が高いのが、ステーションワゴンのメリットで、レイバックでもそれが享受できた。荒れた路面でも、表面の凹凸をていねいに吸収してくれる。
ステアリングシステムは路面のインフォメーションをよく伝えてくれて、なおかつ路面の影響で意図せぬ動きをすることがない。安心感という、スバルのクルマづくりのモットーが、ちゃんと感じられる。

ひとつ気になるのは、路面によっては、ややゴツゴツする場面があること。釧路では、箱根のような屈曲路を走る機会がなかったが、おそらく気持ちよく走れるだろう。
レヴォーグ・フォレスターと悩みつつ
「おとなっぽい乗り味はどうか」という観点からだと、やや硬めか。装着されていたオールシーズンタイプのタイヤのせいだろうか。別の、サイドウォールと踏面がもうすこしソフトなタイヤも試してみたいと思った。
室内の質感が高いのも、レイバックの魅力のひとつだ。シート地やドアの内張りは、オフホワイトと濃淡グレーの組み合わせ。色づかいのセンスは、きっとおとなの審美眼にかなうだろう。

多くの操作は、11.6インチのセンターインフォメーションディスプレイで行える。一方、オーディオやエアコンなど、走行中にひんぱんに操作したくなる機能は、物理的コントローラーが残されていて、操作しやすい。
レイバックLimited EXの価格は399万3000万円。レヴォーグ「GT-H EX」より19.8万円高で、さらにそれと同額を追加するとフォレスター「SPORT EX(ガソリン車)」が買える。

微妙な価格差ゆえ、モデル選びが悩ましいと思う人もいるだろう。でも、レイバックの扱いやすいサイズと、あたりがやわらかい乗り味は、選択として大いにアリだと思った。
ボディサイズ:全長4770mm×全幅1820mm×全高1570mm
ホイールベース:2670mm
車重:1600kg
パワートレーン:1795ccm水平対向4気筒ターボ
最高出力/最大トルク:130kW/300Nm
変速機:リニアトロニック(マニュアルモード付き)
駆動方式:全輪駆動(AWD)
乗車定員:5名
燃費:13.6km/L(WLTCモード)
価格:399万3000円
問い合わせ:SUBARU
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら