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「なんだ、これは!」
スバルの進化に驚いた。
「クロストレック S:HEV(ストロングハイブリッド)」は、雪道のワインディング路でとにかく“よく曲がる”のだ。
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周囲に人もクルマもまったくいない広大な敷地の降雪エリアで、ハンドルを大きく切り、アクセルを少し強めに踏んでみた。すると、まるで“その場旋回”をするような感覚になるくらい、ガンガン曲がるではないか。
同プロトタイプについては昨夏、富士山麓のクローズドエリアで一度、乗っている。低い速度域で短時間走行する中で、ストロングハイブリッドの魅力を薄っすらと味わった。
また11月には、埼玉県内のスバル北本工場で、ストロングハイブリッドの主力構成部である、トランスアクスルの製造工程を取材している。
こうした段階を踏んで、スバルのストロングハイブリッドについて学んできたが、今回その集大成として、量産型のクロストレック S:HEVで走り込む機会を得た。場所は、雪の青森県・八甲田山系だ。

二刀流となったクロストレック
クロストレックは、「インプレッサ」ベースのSUV系派生車として登場し、「XV」を経て現行モデルからグローバルで名称を統一。いわゆるマイルドハイブリッド(e-BOXER)のみでスタートし、今回ストロングハイブリッドのS:HEVが加わり、二刀流となった。
S:HEVモデルは2024年12月に国内販売が始まり、すでに約2000台がデリバリーされたという。
2つのハイブリッドシステムの違いやトランスアクスル内の動力変換の流れは、北本工場で設計部を前にエンジニアから聞いている。
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