東大生の習い事は水泳とピアノだらけ⁉ 現代の子どもが幸せになるために必要な「親の“視野狭窄”からの解放」とは
そう考えると、なぜほとんどの小学生が「ピアノ」もしくは「水泳」を習っているのかも納得がいくようです。私は100人の東大生を対象にして、小学生のときに経験した学習塾以外の習い事に関する調査を行いました。以下に結果を記します。アンケートは複数回答可としています。
ピアノ…42
そろばん…13
英会話…12
書道…11
テニス…10
サッカー…8
バレエ…7
空手…5
バスケ…5
野球…4
バイオリン…3
声楽…3
ダンス…3
体操…3
その他(回答数2以下)…合計30
結果を見ればわかるように、46人が水泳を、42人がピアノを習っています。これらは定番中の定番ですから、無理もないとして、注目すべきは3位のそろばんからガクッと人数が減ることです。まるで水泳ピアノに一極集中しているように見えます。
親の経験の幅が、子どもの経験の幅を狭める
これもやはり、情報の少なさが関係しているのではないでしょうか。私自身が幼少の頃を思い返しても、ピアノ、水泳あたりを習っている子は少なくありませんでしたが、それ以外となるとガクッと落ちる印象があります。特に、ダンスやプログラミングなどは少数派で、ほとんどやっている子がいなかった。だからこそ、内容の実態がネットワークに流れなかったのでしょう。
その他で省略した箇所には、「生け花」「エレクトーン」「ダブルダッチ」「ヨット」など、ほとんど聞いたことのないものばかりが並びます。親世代からすれば、経験したことのないものばかりでしょう。親から見えない習い事は、子どもにとっても見えないもの。だからこそ、親の経験の幅が、子どもの経験の幅を限界づけてしまいます。
私はこれまで、100人以上の東大生・早慶生にインタビューをしてきました。その中で「大学までにいろいろな経験をしている子ほど、大学以降の進路を決める際に悩まず、充実した選択をしている」ことに気付きました。形になっても、ならなくても、とりあえずいろいろなことにチャレンジしてみる。習い事でも、ボランティアでも、はたまた家族での遠出でも、さまざまな場所に行き、人に出会い、そして未経験の物事に取り組む。その結果、自分の向き不向きや、やりたいことが早期に見つかるため、大学や就職に迷わず向き合うことができるのです。
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