渋谷パルコ、売り上げの4割超がインバウンド消費!訪日外国人が殺到する意外な理由とは? カギを握るのはGoogle Maps上の口コミ

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さらに昨年から力を入れているのが「旅ナカ」の観光客への情報発信だ。

中でも重視しているのが、Google Maps上の口コミだ。中国や韓国をはじめとするアジア圏からの観光客の多くは、自国で使っているSNSや地図アプリで正確な情報を得ることが難しく、訪日時にGoogle Mapsの情報を頼って旅行するという人も多い。

「Jikasei MENSHO」は1日あたり500~600人が来店し、その約8割が訪日客。昼時を過ぎても客足が絶えず、常に多くの客で店内がにぎわっている(記者撮影)

すでに多くの口コミを獲得し、好調に売り上げを伸ばしているテナントもある。その1つが地下1階のレストランフロアにあるラーメン店「Jikasei MENSHO」だ。

店舗を運営する麺庄の庄野智治代表は「海外店舗がミシュランガイドに掲載されるなど高評価を得ており、その情報を店側からしっかり発信することを心がけてきた。世界的に見ても、2000件以上の口コミと4.8以上の評価を獲得する店はなかなか無い。最近では口コミをきっかけにMENSHOを知らない観光客が渋谷店を訪れるケースも増えている」と話す。

渋谷以外の札幌や福岡も好調

実際、渋谷に限らず、ほかの多くの店舗でもインバウンドの売り上げは好調だ。

渋谷に次いで2番目に売り上げが大きい大阪・心斎橋も2024年度のインバウンド取扱高は131億円を記録。前年度と比べて約2倍の金額に急拡大し、直近の2025年3〜5月も取扱高が前年を上回る状況が続く。札幌や福岡といった地方の店舗も好調で、パルコ全体で訪日客需要の獲得に大きく成功している。

国籍や地域を問わず、買い物客をワクワクさせる店づくりはこれからもまだ続いていきそうだ。

本記事の詳報版は、東洋経済オンライン有料版記事「【訪日客殺到】売り上げの4割超がインバウンド消費の「渋谷パルコ」、訪日外国人の心をつかむ意外な戦略・・・カギを握るのはGoogle Maps上の口コミ」でご覧いただけます。
吉田 敬市 東洋経済 記者

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よしだ けいいち / Keiichi Yoshida

1988年生まれ。テレビ局記者を経て、2024年10月入社。現在はドラッグストアや調剤薬局の業界を中心に取材。流通・小売業のほか、人口減少、環境問題、災害といったテーマにも関心をもつ。大学時代は政治学を専攻。趣味はバスケットボール。

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