「西武池袋本店」が予定から半年遅れでリニューアルオープン!今後はヨドバシカメラの出店も控えるが、百貨店とのシナジーは見えてこない

「アメリカのファンドに買収されて色々ありましたけれども、きょうから新しい百貨店として再出発する」――。リニューアルオープンを迎えた心境を聞かれ、西武池袋本店(池袋西武)の寺岡泰博店長はそう答えた。
外資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループによる買収や、ヨドバシカメラの出店案で混乱が続いた池袋西武。同店はフォートレスが2023年9月に運営会社のそごう・西武を買収した後、ヨドバシホールディングスが店舗の土地や建物を取得して、昨年秋から全面改装が始まった。
全面改装は1940年に前身の武蔵野デパートが開業してから初めてで、改装工事の一部が終了。7月9日、当初の予定から半年遅れで新たな化粧品フロアがオープンした。
首都圏最大規模の化粧品フロア
新しい化粧品フロアに出店したのは47ブランドで、改装前の41ブランドより増えた。このうち、ディオールやシャネル(秋にオープン)、プラダ、バーバリー、グッチ(8月下旬オープン)の5つの高級ブランドの化粧品は同店への新規出店となる。
高級ブランドが増えたことで商品単価は高くなるが、より洗練されたカウンセリングや接客サービスでしっかりと売り上げを確保する。出店ブランドと協力して、フロアの販売員のうち、美容の専門学校を卒業するなどして資格を得たスタッフを増員。さらに男性客の化粧品需要も取り込もうと、男性の美容部員を従来の5人から11人に増やした。
化粧品フロアの開業はそうした一連のリニューアルオープンの第1弾となる。オープン前の7月8日に開かれた内覧会で、寺岡店長は「客数を増やすことは重要だが、まずは長年ご愛顧いただいたお客様に戻ってきてもらいたい」と述べた。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら