伊藤忠、暗礁に乗り上げた「セブン銀行」への出資・・・難色を示したとされるセブン&アイの思惑は? 新経営陣は早くも難しい局面を迎えている

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セブン&アイ・ホールディングスが非連結化を計画しているセブン銀行。水面下で伊藤忠商事がセブン銀株の引き受け先として交渉が進められていたことが報じられたが、現在、暗礁に乗り上げており、破談寸前と見る向きもある(撮影:梅谷秀司、尾形文繁)

「伊藤忠がセブン銀行に出資へ」「セブン&アイがセブン銀の一部株式を伊藤忠へ売却」

総合商社の伊藤忠商事が、セブン&アイ・ホールディングスの金融子会社であるセブン銀行に出資を検討している――。5月20日、日本経済新聞電子版が速報を打つと、新聞や通信社、テレビも次々と同じ内容を報じた。

交渉は停止、白紙と語る関係者も

ところが、だ。5月20日の報道以降、関係者の間では「本件がすんなり実行されるとは思えない」との評価がもっぱらだ。当初の報道には「5月30日にも発表」と伝えるものもあったが、足元で各社は沈黙を貫いている。

あるセブン&アイ関係者は「交渉は停止している」と語る。事情を知る複数の関係者の口からは「破談した」「白紙に戻った」という発言も飛び出している。

セブン&アイはここ数年、コンビニ事業への集中を掲げ、非中核事業の分離を進めてきた。

2023年には百貨店のそごう・西武の全株式をアメリカの投資ファンドに売却。今年の夏にはイトーヨーカ堂などのスーパーやロフトなどの専門店を束ねる中間持ち株会社の株式の過半を別の投資ファンドに売却する予定だ。

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