報連相(ほう・れん・そう)が日本企業をダメにする?企業が陥る“無駄な報告”の罠とは

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【M型ワークフロー】

①仮説立て
まずはメンバーが、自らの業務を行う前にその「目的」「優先度」「納期」など必要事項を整理して、「進め方」や「スケジュール」を仮説立てする。

<例>
マネージャーから依頼された業務において、以下のような項目を整理する。
・何のためにやるのか?(目的)
・どのようにやるのか?(やり方、進め方)
・どうなれば完了、成功なのか?(ゴール設定)
・他の依頼業務と比較して、どの程度の優先度なのか?(優先度、実施する順番)
・いつまでに完了すればいいのか?(納期)
・過去に実施した類似の業務や事例がないか?(類似事例の確認)
・この業務を行う上で依存関係にある業務、人、情報、スキルは何なのか?(依存関係の確認)

②事前確認
メンバーは立てた仮説をマネージャーに事前確認する。マネージャーは、メンバーの仮説を確認し、目的や進め方にズレや抜け漏れがある場合はフィードバックし、修正する。

 

 ③実行
メンバーは、マネージャーのフィードバックを反映した上で業務を実行する。

 

④事後報告
業務を実行した後、メンバーは「結果」や「問題点(改善すべき点)」をマネージャーに報告する。マネージャーは追加対応が必要であれば実施内容を指示する。

<例>
・実行した結果はどうだったのか?
・うまくいかなかったこと、残っている問題点はないか?
・追加で実施すべきことはないか?
・追加実施すべき業務はどのように進めていこうと思っているのか?(②を部分的に繰り返すイメージ)

⑤自己アップデート
メンバー(部下)は業務実行プロセスを振り返り、次回以降の「改善点」「学ぶべきスキル」を洗い出し、自身の成長につなげる。

<例>
今回の業務実行を振り返り、
・改善すべきことはなかったか?
・不足している知識、スキルはなかったか?
・改善すべきこと、不足している知識やスキルがあるのであれば、具体的にどう改善するのか?(改善計画を上司に相談してみると尚良し)

※実際の業務においては、このサイクルを何度も繰り返しながら業務完了を目指していくことが一般的

このM型ワークフローを各チームや各人ごとに作成することで、実行の前後で何を確認、報告すべきか具体的にルールとして徹底できる。目的が曖昧な「何となくの報連相」に余計な時間を費やす必要がなくなるのが最大の利点だ。

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