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19歳でパニック障害を発症した人気クイズ作家(47)、「美容院でのシャンプー中に飛び出した…」発作の意外な“トリガー”とは?

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──日常生活にもいろいろと制限があって大変ですよね。

うーん、そうですね。たとえば数年前、大好きなサザンオールスターズのツアーを映画館で観られるライブ・ビューイングがあったんです。当選したチケットが映画館の真ん中辺りの席で、それでもせっかくの機会だからと会場入りしましたが、最後まで耐えきれず、一番大好きな曲のときに離脱してしまいました。

──やはり具合が悪くなってしまったのでしょうか?

待ちに待ったライブだったのに、いざ始まったらどうしても「どうすればこの2時間が早く終わるのだろう」っていう不安な気持ちのほうが勝り、発作が起こりそうになってしまったんです。

あと、今でも覚えているのは、20年ほど前、高円寺の行きつけの美容院でシャンプー中にリタイアしたこと。急な発作が押し寄せてきて、髪が泡立った状態のまま「もう帰ります」って席を立ってお会計をして。髪の毛の泡も流し切っていない状態で、自転車を飛ばして無我夢中で帰りました。通りすがりの人から、「高円寺っていろんな人が住んでいるんだね」って言葉が聞こえてきました(笑)。

そういう経験をした日は、「普通の人が難なくできていることが、なぜ自分にはできないんだろう」と切なくなりますね。

もし心身の不調を感じたら、まずどう動けばいい?

──そのもどかしさを消化するのは簡単なことではないですよね。

自己肯定感も下がってしまいますしね。この部分は長年、病気と付き合ってきても、まだ克服できていないというか、受け入れ切れていません。僕の人生では、病気を患っている期間のほうが長くなってしまいました。とにかく元気になって「もっとできるはずの仕事を楽しくやりたい!」という気持ちを抱えながら生活しています。

ただ、パニック障害という病気について世間の人たちにもっと知ってもらいたいので、自分の知名度がもう少し高くなったらいいなという気持ちはあります。今後はクイズ関連以外に、メンタルヘルスを知っていただくための講演活動も行っていきたいですね。その際に「日髙さんが適任だ」って思ってもらえたり、僕の言葉で救われる人がいてくれたりしたら何より嬉しい。ですから、そのための努力や発信は怠らないようにしていきたいですね。

明るく受け答えしてくれたが、つらくて悔しい経験もたくさんされてきたのだろう(撮影/今井康一)

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