仕事ができない人・できる人は「話し方」が違う…「相手を動かす」3つの方法

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私は、部下の育成に手間取っている社員が多い現状を推測し、「部下の育成スキルが、社員ごとにバラバラではないでしょうか?」と聞きました。

すると役員は「その通りです!」と言いました。そこで私は、「社員が、同じ方法で部下を育成できるのが理想ではありませんか?」と目指すべき理想の姿を推測すると、役員も同意見でした。

「であれば、部下の育成方法の体系化が課題ではないでしょうか?」と私が提案すると、役員は少し考えてから次のように言いました。

「薄々気づいていましたが、やはりそれでしたか!」

その役員は社長に提言し、部下の育成方法の体系化に取り組みました。
問題意識の高い相手には、現状と理想を推測し、課題を特定する話し方をすることで、相手の「やりたいこと」の言語化を支援しましょう。

スイッチ③ 叶えたい夢を引き出す

人は「夢」があると、そこに近づきたい気持ちが起こります。この「夢」を叶えたい気持ち=心を動かすスイッチを入れて、「やりたいこと」を見つけ出します。

結果を出すコンサルだけが知っている 「伝わらない」がなくなる話し方の順番
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ある介護用品をつくる起業家から相談を受けた時のことです。

「色々な会社に製品を提案していますが、売れずに悩んでいます……」

目先の売り上げを上げることに追われていると感じた私は、「そもそも、起業して叶えたい夢はありましたか?」と問いかけました。

すると、それまで沈んでいた表情が明るくなり、「足が悪くて困っていた母のような人を助けたいと思って起業しました」と答えました。

それから次のような会話をしました。

高橋 「提案先の会社は、夢を叶えるのにベストな相手でしょうか?」

起業家 「いいえ、売り上げ欲しさに大手企業へ提案していました」

高橋 「あなたの夢に共感してくれる相手へ提案しませんか?」

起業家 「実は、先日展示会で意気投合した中小企業の社長がいます」

その社長の母親も、足に同じような障害を抱えていたそうです。

二人は協業し、製品を販売したところ、瞬く間に売り上げは伸びていきました。夢を持つ相手には、目指していた夢を引き出し、現状とのギャップを埋める「提案」をする話し方で、相手の「やりたいこと」の言語化を支援しましょう。

高橋 輝行 KANDO代表

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たかはし てるゆき / Teruyuki Takahashi

東大卒業後の2000年、博報堂に入社。数々のブランドプロモーション、 大手通信教育サービスの開発・広報などのプロジェクトを経験したのち、SBIグループで大手メーカーと知財戦略の構築に携わる。2007年からはハンズオン型コンサルティング会社、経営共創基盤にて、ぴあの再建に尽力。同社の経営陣、従業員と共に年間18億円の赤字から黒字化を実現する。2010年7月にKANDO株式会社を設立。著書に『ビジネスを変える! 一流の打ち合わせ力』(飛鳥新社)、『頭の悪い伝え方 頭のいい伝え方』(アスコム)

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