
表向きはいい人に見えても、裏では平然と人を傷つけたり、陰で特定の誰かを追い詰めたりする(写真:freeangle/PIXTA)
たとえば「異常なくらい執拗なパワハラを行う」とか、「後輩あるいは同僚を陰で虐める」、あるいは「なにかと他人の足をひっぱりたがる」など――。他にもいろいろなケースが考えられるだろうが、そんな「ヤバい人=ダークな性格を持つ人」は、どこの職場にもいるのではないだろうか。
そういう人との交流を避けられない立場にいる人にはたまったものではないが、できれば少しでも被害を小さくしたいものである。
そこで注目したいのが、心理学者である『職場のヤバい奴の頭の中』(内藤誼人 著、東洋経済新報社)の著者による指摘だ。じつのところ職場のヤバい人のタイプはそれほど多くなく、大きく“3つのタイプ”に集約できることが最新の研究でわかってきたというのだ。
職場のヤバい人は3つのタイプに分かれる
ダークな性格の持ち主のことを心理学では「ダーク・トライアド」と呼ぶらしい。「トライアド」とは“3つの領域から成るもの”を意味し、つまり職場のヤバい人=「ダーク・トライアド」に共通するのは以下の3タイプなのだそうだ。
サイコパス(精神病質の人・共感性に欠ける)→他人を意図的に傷つける
ナルシスト(自己陶酔型の人)→自己中心的で周囲を見下す
マキャベリスト(目的のためなら、道徳も倫理も無視できる人)→陰で人を操る
(「まえがき」より)
納得できる話ではないだろうか。これらに「サディスト」を加える研究者もいるようだが、いずれにしても職場のヤバい人は、せいぜい3つか4つのタイプにすぎないと考えることができそうなのだ。
なお、こうした人物は、表向きは“普通”であるように振る舞うこともあるものの、実際には周囲を支配し、傷つけ、組織に害を及ぼすことが多い。だから「ヤバい人」ということになるわけだが、厄介なのは、彼らが比較的「仕事ができる人」「いい人」に見えやすいという点だ。
このことについても、共感できる方は多いのではないかと思う。
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