「仕事はデキるのに…」異常で執拗なパワハラをする“ダーク・トライアド“と呼ばれる、職場のヤバい人たち

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幸せになるコツは、大それた理想を持たないことです。
今の自分がすでにもう十分に幸せだと考えることです。
給料がもらえるだけで幸せ、恋人がいるだけで幸せ、一人でも友人がいるのだから幸せ、というような思考法をとっていれば、毎日を幸せに過ごせるのです。
(38ページより)

ところがダークな性格の人にはそれができないため、絶えずフラストレーションを抱えてイライラしているわけだ。

「今回は大めに見る」ができない

心理学には、アンダードッグ効果と呼ばれる専門用語がある。アンダードッグとは、「川に落ちた犬」の意。つまりアンダードッグ効果とは、かわいそうな立場であることをアピールすると、他の人の同情を誘って親切にしてもらえる現象を指す。

これは、ビジネスにおいても見られるものだ。

米国ハーバード大学のニール・パハリアは、情熱をもって仕事に取り組んでいるのに、なかなかうまくいかず、かわいそうな思いをしている人のシナリオを読ませて、「あなたは、この人をどれくらい援助したいですか?」と尋ねてみると、かわいそうな状態であればあるほど、援助の気持ちを引き出せるということがわかりました。
(42ページより)

ただし、こうしたアンダードッグ効果が効くのは普通の人だけであり、ダーク・トライアドの人には効果がないようだ。

カナダにあるブリティッシュ・コロンビア大学のダニエル・ジョーンズは、397名の大学生と、オンラインで募集した388名に、ダーク・トライアドを測定する心理テストを受けてもらったのですが、3つの要素すべてに共通しているのは、「非情である」ということでした。
(42ページより)

ダーク・トライアドの人は共感性が非常に欠如しており、どんなに悲惨な状況にある人がいても、同情や哀れみを感じることがないというのだ。仮に泣き落としが効果的なビジネステクニックであったとしても(そうとは思えないが)、相手によってはまったく効かないのである。

印南 敦史 作家、書評家

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いんなみ あつし / Atsushi Innami

1962年生まれ。東京都出身。広告代理店勤務時代にライターとして活動開始。「ライフハッカー・ジャパン」「ニューズウィーク日本版」「サライ.jp」「文春オンライン」などで連載を持つほか、「Pen」など紙媒体にも寄稿。『遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣』(PHP文庫)、『いま自分に必要なビジネススキルが1テーマ3冊で身につく本』(日本実業出版社)『「書くのが苦手」な人のための文章術』(PHP研究所)、『先延ばしをなくす朝の習慣』(秀和システム)など著作多数。最新刊は『抗う練習』(フォレスト出版)。

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