転職、部署異動・・・慣れない環境でのつらい「下積み期間」はこう乗り越える! 「志」をカタチにするために、“やるべきこと”と“控えること”
もっとも、ラクダ期には「これでいいのか」と葛藤を抱える人も少なくありません。「自分には熱い思いがあるのに、どうしていまは地味なことばかりなのか」「受け身で働いているように感じてしまう」という焦りやジレンマが募る時期でもあります。
しかし、いまはまだ地道な学習と基礎づくりが必要な段階だと理解し、違和感をメモに残したり、自分で工夫できる範囲の小さな改善を試みたりするだけでも大きな意味があります。
その積み重ねは、のちに“破”の時期へ移行する時の明確な根拠や説得力になるのです。
「歩み寄り過ぎ」には注意する
ラクダ期は組織や周囲に歩み寄り、相手のやり方を受け入れる姿勢が強まる時期です。ただし、その「合わせ方」が行きすぎると、以下のような事態が生じるリスクがあるので、留意しましょう。
ラクダ期だからといって「何でもいいですよ」「合わせますよ」という姿勢を取り続けると、周囲からは主体性がないと見なされる恐れがあります。
たとえばプロジェクトのリーダーが「全会一致を尊重する」と言いつつ、まったく意思決定を下さない状態が続くと、メンバーからは「結局どちらに進めばいいのかわからない」と不満を抱かれ、チームの混乱を招きかねません。
いつも周囲に従順になってばかりいると、「私ばかりが我慢している」「本当は納得できないのに押し殺している」という不満が心に積み上がります。
自分の気持ちを抑え続けた結果、モチベーションの低下が起きても、周囲は気づかないことが多いでしょう。特に、自分の譲れない基準を明確にしないまま忍耐し続けると、いつの間にか自己犠牲の状態が定着してしまいます。
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