NBA(バスケット)、NFL(アメリカンフットボール)、NHL(アイスホッケー)、MLB(野球)のいわゆる北米4大スポーツの中で、MLBは「オールドボールゲーム」と言われ、若年層に人気がなく、国内での人気は限定的だった。ニューヨークなど東海岸では、大谷翔平の名前さえ知らないアメリカ人も少なくないとされる。
MLBの放映権ビジネスの軸足は自ら創設したMLB.TVなどネット配信に移ってはいるものの、アメリカ市場での劣勢は覆うべくもないのだ。
それだけに、大谷翔平人気で沸き立つ日本市場は、魅力的なのだ。NPBへの配慮は必要であるにせよ、世界戦略に関するMLBの切迫感は切実なのだ。
大谷翔平あってこそのMLB人気
MLBの日本進出に際しては、NPB側もそれを拒むのではなく、相乗効果を生むようなコラボレーションを考えるべきではないか。
ソフトバンクは、球団を保有した際に孫正義オーナーが「NPBもMLB流のビジネスモデルを」とNPBに機構改革の提案をした経緯がある。交流戦で行った「AMERICAN BASEBALL EXPERIENCE」からも、MLBと積極的に手を結びたいという意欲が感じられる。NPBはこうした球団の意向をくみ取るべきだろう。
ただし問題は、今の日本の「MLB人気」のほとんどが「大谷翔平人気」であることだ。いかに活躍しても山本由伸や、鈴木誠也だけではここまで日本人を惹きつけることはできなかった。大谷翔平あってこそのMLB人気なのだ。
大谷翔平は、ドジャースとの10年契約の2年目を迎えている。大谷に続くスーパースターが出ない限り、MLBが日本を本国に次ぐマーケットにするために残された時間はどんなに長くても「あと8年」と見るべきではないか。
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