とはいえ、仕事は自分ひとりでは完結しないもの。仕事が押して、予定していた店の開店に間に合わないこともあるのでは?
「急な仕事さえ入らなければ、大丈夫です。もともと締め切りに追われるのが嫌いなので、早め早めに終わらせることが身についています。毎週To Doリストを作って、終わったものは赤ペンで消していくことを徹底していますね。本当の締め切りの1日前に、自分の締め切りを設定して仕事を進めることもあります」

趣味を続けるコツは「ルールを厳密に決めすぎない」こと
もちろん、ここまでしても先客がいたり、店側から「予約で一杯なんで」と断られたりして1人目の客になれないことはある。成功確率は7割5分ほど。大型商業施設のように入り口が複数ある店舗では、「何をもって1人目の客とするのか」と悩むこともあるという。だが、1人目の客の定義や活動のルールは厳密に決めていないし、決めなくてもいいと涌井さんは思っている。
「こうあるべき、と考えると楽しくなくなってしまうからです。
実際、鳥貴族のオープンに行ったときに先客がいたことがありました。でもパッと注文して食べて、すぐにお会計。厳密にいえば1番目じゃないかもしれないけれど、『入店は2番目だったけど、お会計を最初にしたから1人目の客』と考えることにしました。そういう『実質1人目』をねらって並び続けることもありますし、1人目の客になれなかったドラマをブログに書くのもそれはそれで楽しい。自分が納得できればいいんです。
ただし、『並ぶ順番を譲ってもらえませんか?』と交渉することだけはしないと決めています」

涌井さんの趣味については妻も理解してくれているという。
「1日の予定を確認する会話の中で、普通に出てきますね。『今日は何時に1人目の客になりたいと思うんやけどいい?』『いいよ』って言ってもらえてます。寝坊したときに、『今日は1人目の客になる日じゃないの?』と起こされたこともありました」
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