1人で成長できてしまう時代に「助けてもらう技術」が重要な理由。ソフトスキルを無駄と切り捨てない人に見えている世界

『なぜか助けてもらえる人の小さな習慣』(濱 暢宏 著、東洋経済新報社)の著者は、新卒で入社したシャープ株式会社では平均以下の成果しか出せず、37歳で退社するまで万年低評価・昇格なしの平社員生活を送ったという人物。しかしそののち、JapanTaxi株式会社(現GO株式会社)でタクシー配車アプリ「全国タクシー」(現「GO」)の事業責任者となり、その後も実績を残し続けた結果として、同社の初代取締役COOになれたという。

平社員時代とはくらべものにならないそうしたプロセスを歩むことができたのも、「助けてもらう技術」を磨いたからだというのである。
前編では、「助けてもらえる人」になるための最初のステップとして、「好印象」をいかに作るかについてお伝えしてきた。
後編では、「気にかけてもらえる人」になるための気づかいや、効果的な「頼み方」に迫る。
伝えることは「聞くこと」から始まる
気づかいとは、まず相手の立場に立ち、相手の話をしっかり聞くことから始まるもの。それは部下に仕事を頼むとき、取引先との仕事を円滑に進める際など、あらゆるシチュエーションにあてはまる。周囲を巻き込む必要があるなら、「聞く力」こそが成功の鍵になるということだ(PART 2より)。
そこで著者はここで、“部下を味方につけるための3ステップ”を紹介している。
❶まずは相手に質問を投げかける
指示を出す前にまずすべきは、「このテーマについてどう考えている?」「いま、なにが一番の課題だと思う?」など、相手の考えを引き出す質問をしてみること。相手の視点や意見をしっかり聞けば、相手も「自分の意見が尊重されている」と感じることができるからだ。
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