和喫茶「おかげ庵」を第2の柱に育成中のコメダが、ひっそり「飲むスイーツ」の店を日本初出店。「第3の柱になれそう」と感じたワケ

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ジェリコでテイクアウト需要を開拓?

ジェリコはテイクアウト、もしくはサクッと飲んで帰ることを主眼に置いた商品のようだ。

先述の通り名古屋のジェリコ堂はあくまで簡易な腰掛けが中心だし、香港の店舗に至っては駅ナカのテイクアウト専門店だ。4月24日には日本2号店の「御在所サービスエリア(下り線)店」がオープンしたが、同店は高速道路のサービスエリア内にある。車に持ち込んで飲む人も多そうだ。

「“くつろぎ”で、人と地域と社会をつなぐ」をバリューとして掲げるコメダ。その言葉通り、コメダ珈琲店やおかげ庵は居心地のよさが自慢だ。ゆったりとくつろげるイス、おもてなし、空間でお客の滞在時間は長く、1時間以上いるケースも珍しくない。

それと比較すると、ジェリコ堂は飲んだらすぐ出るorテイクアウトが中心と対照的だ。

布製のおしぼりやお冷やの提供など、サービスの充実もコメダ珈琲店の「くつろぎ」の要素(筆者撮影)
「おかげ庵」のイス。背もたれがあってゆったり座ることができる(筆者撮影)

実際に筆者の体感として、ここ最近のコメダ珈琲店のにぎわいぶりは目を見張るものがある。

筆者は6月半ばの土曜、昼過ぎに世田谷区内のある店舗に行ったところ、入り口前にはウェイティングの人がわんさか。順番待ちを受付するタブレットには「19組待ち」と表示されあえなく断念した。

平日もしばしばウェイティングが発生しており、すんなり入れるほうが珍しい印象だ。なかなか「くつろぎ」を享受できない。

このように店内の満席が続くなら、次は席の縛りなく売り上げがつくれるテイクアウトで、違った形の「くつろぎ」を提供しようとするのは自然な流れだ。

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