職場で仲の悪い二人…間に入ったら相手が激昂した! コミュニケーションの専門家が教える「仲裁」をうまくこなすコツ

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また、仕切り直すかどうかは、相手に委ねるスタンスで確認しましょう。

感情的になった相手との会話例

実際に、わたしが第三者の立場で話しているとき、相手が感情的になったことがありました。

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戸田「こういうようなことがあったと聞いています。そこをどうにか改善することをしてみませんか?」

相手「わたしが悪いと言うんですか。わたしはそんなことしていません!(感情的にまくし立てるように言葉をぶつけてくる)」

戸田「そうですよね。このような話を第三者のわたしから聞いたら、戸惑うと思います。これから先、大事な話をしたいのですが、このままではおそらくお話はできませんよね。仕切り直しますか?」

(しばらく考えたあと)

相手「大丈夫です。戸田さんに八つ当たりしても仕方のないことでした。話しましょう」

ここでは、相手が感情的になっているとき遮らないようにすることがポイントです。

防衛的で警戒心が強い方だったので、自分が悪いと言われているのだと思い、感情的になってしまったのだと思います。

相手の話を受けとめ、言葉が途切れたときに、仕切り直すかどうかを選んでいただいたのです。このように、相手が激昂しているときには、感情の発散をしてもらい、途切れたところで提案することがポイントです。

話を遮らないように聞くことで、感情的になった相手も徐々に落ち着いていきます。

これらを意識した結果、相手が「戸田さんに八つ当たりしても仕方のないことでした。わかりました。話しましょう」と言って、落ち着いて話すことができました。

もちろん、人によっては「日程を改めましょう」となるパターンもあります。

その際は、相手に合わせて調整していきましょう。

いかがでしょうか。

基本の流れがわかると、感情的な人の対応にも苦手意識を持つことなく、困ることもなくなっていきます。

相手の感情に振り回されず、冷静に対応しましょう。

【もっと読む】《部下になった元上司に注意したい!》 機嫌を損ねずに、最大のパフォーマンスを発揮してもらう方法とは? では、コミュニケーションを専門とする戸田久実氏が、相手と摩擦を起こさず上手に言うべきことを言い、よい関係を築いていく方法を解説します。
戸田 久実
とだ くみ / Kumi Toda

アドット・コミュニケーション株式会社代表取締役、一般社団法人日本アンガーマネジメント協会代表理事。大手民間企業や官公庁で講演、研修講師として活躍。講師歴30年以上、登壇数は4500回を超え、指導人数は25万人に及ぶ。著書は、中国、韓国、タイ、台湾でも翻訳出版され、累計25万部を超える。

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